現代版画:戦後から現在への軌跡 フレッシャーズアイ28
戦後1957年より外務省主催で始まった
「東京国際版画ビエンナーレ展」は、
1979年の第11回まで
東京・京都国立近代美術館で開催され、
日本の現代版画が世界的に
注目される契機となりました。
以降、多くの作家が版画作品を
国際展へ積極的に出品し、
次々と成果をあげ、注目を集めました。
1960年代には「版画ブーム」と
呼ばれる現象が国内に広がり、
1970年以降には現代美術を支える版画技法が
ますます重要な役割を果たしてきました。
版表現は時代ごとに新しい解釈を加えられ、
今もなお進化を続けています。
大山幸子
「A MAN with stick Ⅱ-a」
シルクスクリーン ed.10/10 1995
「A MAN with stick Ⅱ-b」
シルクスクリーン ed.10/10 1995
百瀬寿
「Square lame Y and B」
シルクスクリーン ed.9/100 2001
今回の
「現代版画でみる現代美術
CONTEMPORARY PRINTS IN
CONTEMPORARY ART」では、
こうした戦後美術と現代版画の
相関を検証する一端として、
戦後日本の銅版画を牽引した駒井哲郎、
駒井哲郎
「ピケの残像」
エッチング 詩集「蟻のいる顔」 挿画 250部
木版凹凸版摺りによって1990年代の
版画界を席巻した河内成幸、
河内成幸
「Flying Ⅷ」
木版 聖蹟桜ヶ丘駅 1988
そして戦後抽象絵画を代表する
巨匠麻生三郎らの
作品をご紹介いたします。
麻生三郎
「人」
エッチング、手彩色 ed.57/100 1980
いずれも日本の戦後美術における
版表現の展開を理解する上で
不可欠な存在であり、
本展はその軌跡をあらためて
読み解く貴重な機会となるでしょう。
ぜひご高覧賜りますよう、
ご案内申しあげます。
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現代版画でみる現代美術
CONTEMPORARY PRINTS IN
CONTEMPORARY ART
会期:2025年8月27日(水)→9月2日(火)
会場:松坂屋上野店 7階 美術画廊
※最終日は16時閉場
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松坂屋上野店 7階 美術画廊